2000年12月−2−
    6.サッカー観戦
ワールドカップでサッカーを観始めて、それまで全く興味がなかったのにサッカーが好きになったのは私だけじゃないはず。 その年の暮れにロンドンに来たわけですから、夫のサッカー観戦の趣味に付き合うのは全く嫌じゃなかったばかりか、いつの間にかすっかりサッカーが好きになっていました。
  イギリスではサッカーと言わずフットボールと言います。フーリガンという言葉が有名ですから、イギリスがフットボールの盛んな国であることは日本でも良く知られているところです。
 それで、最初の年はファンクラブの会員になり、公演毎に優先発売のチケットを購入していたのですが、今年はシーズンチケットホルダーになり、分厚いチケットブックを持って土曜日のホームの試合は欠かさず球場に通っております。 あ、言い遅れました。プレミアリーグのチェルシーのファンです。残念なことに、今期は成績ががたがたで、今ひとつ冴えません。
  最初は選手の顔も知らず、みんな「へのへのもへじ」でしかなく、ルールもおぼつかないままで、ただ漫然と試合を見ていました。そのうちに一人ずつ顔を覚えるようになり、ルールも分かるようになり(サッカーのルールってそんなに難しくないのですね)、得点したらみんなで飛び上がって喜び、みんなの真似をして大声で応援歌を歌ったりするうち、あら不思議、熱烈なファンの出来上がりというわけです。 プレミアリーグのチェルシーの試合を見においでなることがあったら、ご一報下さい。その試合、勝ったらパブでいっぱいやりましょう。

    7.ロンドンの交通機関−地下鉄
ロンドンという街はニューヨークや東京と全く同じメトロポリタン・シティで、世界中の人々が集まって暮らしています。 当然、公共の交通機関が発達していて、バス、地下鉄(メトロ)、鉄道と通勤客から観光客まで多くの人々の足となっております。
 イギリスの地下鉄は、もともとは国営だったのが、現在は民営化されているのですが、これが日本に較べて非常に評判が悪い。ご存じの方も多いでしょうが、始発と終電の時間以外はタイムテーブルが表示されておりません。 駅構内の電光掲示板に行き先と待ち時間が表示されます。 多いところで次の3便ぐらいまで。 日本のように親切に各ホームに次の駅が掲示されていないので、北方面か南方面、あるいは西方面か東方面の案内板を探して、行き先の駅を確認して、そのホームに来た電車の行き先を見た上で乗り込まないと行く先は保証されません。 よくお互いにこの電車は○○駅に行くかと聞き合っています。  時々、この電光掲示板にCORRECTIONと点滅し、次の電車の行き先変更が告知されます(主にノザン・ラインNothern Line)。おいおい、そりゃあないだろうとつぶやいてしまうことも一度や二度ではありませんから、私は随分辛抱強くなったような気がします。 電車が駅の手前で数分間止まることはしばしばで、大抵は何の車内アナウンスもありません。しかし乗客は何事も起こっていないかのように平然としています。私もいつの間にか何も不思議に思わず、そのうち動くだろうぐらいにのんびり構えるようになりました。   地下鉄が止まるのはよくあることで、その原因は信号の故障だと時々アナウンスがあるのですが、全員降りなきゃならなかったり、止まらない駅があったりします。
  ところで、ひとつ車の話。以前に書いたロンドン通信の微妙な間違いに気がつきましたので、ここで訂正いたします。22 December 1999の日記ですが、
イギリスの信号機は日本の横型と違って縦に上から赤、黄、青に並んでいます。 赤→黄→青、そして赤になるときも、青→黄→赤と変わります。
これは間違いで、青になるときは、赤と黄色が同時に点いてから、青になるのです。したがって、青になるときは、赤→赤と黄→青という具合で、黄色だけの時は、ああ次は赤だなぁと思うことが出来るのでした。

    8.今年見た芝居(2)−2000年6月6日(火)日記より
チケットを買わないから劇場へ行かないのかもしれない。というわけで、インターネットを利用してチケットを買うことにしました。http://www.ticketmaster.co.ukはイギリス国内だけでなく、海外からでも購入できるのでお勧めサイトです。クレジットカードの情報を入力すると、チケットを郵送してくれるし、劇場で受け取ることも可能です。 それで、シェイクスピアのグローブ座(サウスバンク)の季節ですから、「ハムレット」を予約して、今日、行ってきました。 本場のグローブ座。もう最高に楽しかったです。日の長い季節ですから、開演の7時30分はまだまだ明るく、2回目の休憩あたりから電気がつきました。 約3時間。休憩2回。 シェイクスピアの英語は分からないというけれど、今の私にとっては他のお芝居を観るよりもストーリーを知っているぶん、楽かも知れない。 渡英当時の、何やっているのか、何と言っていうのかさっぱり分からないという苦しみが随分薄れましたから、3時間のお芝居でもちっとも退屈しない。 そればかりか、私は演劇好きだったんだと再認識できてとても嬉しい限りです。

    9.今年見た芝居(3)−2000年6月7日(水)日記より
Queen's Theatreにて、'THE LADY IN THE VAN'をマチネで見ました。これはお手上げでした。Maggie Smith主演、Alan Bennettの新作です。特にマギーの英語は良く分かりませんでした。 実際このチラシを手にして地下鉄のベンチに座っているときに、通りかかりのイギリス人のおばさんから声をかけられて、「その芝居はとても面白かったよ。でも、very Englishだ。」とか言われたんですよね。覚悟はしていたけれど、案の定、久しぶりの???続きの舞台でした。でも、それでも舞台は楽しい。  さて、この芝居、何と二人一役でした。Alan bennettは実在のバンに住んでいた老女を題材にこの作品を書いたと上演台本にあり、実際登場人物は、その老女ミス・シェパードとアラン・ベネット、そして隣人達なのですが、このアラン・ベネットを二人の俳優が演じます。 ト書きによると、「アラン・ベネットは二人の俳優によって演じられる。アラン・ベネット(Nicholas Farrellが演じる)はアクションの部分を受け持ち、アラン・ベネット2(Kevin McNallyが演じる)は陳述とコメントを受け持つ。 彼等は同じような衣装を着用する。」ということです。 この三人の演技は見ていてとにかく飽きませんでした。

    10.今年見た芝居(4)−2000年6月8日(木)日記より
Royal National Theatreの一番小さい劇場Cottesloe Theatre(コテッスロー)のマチネで若手作家Joe Penhallの'Blue/Orange'を観ました。ロンドンの精神病院を舞台にした現代劇です。 男優3人Chiwetel Ejiofor, Andrew Lincoln, Bill Nighyの芝居でした。演出はRoger Michel、美術William Dudley。この舞台美術は良かった。うちの「愛しすぎた男たち」を思い出させてくれる、四方客席のボクシングのリングのような舞台を、固定の2階、3階席両側から見て菱形でおき、舞台四方に1階席を2階まで約8列仮設してました。こんな見やすい雛壇席を作ることが可能なんて。まったくコテッスローはどういう形にでもなるのがすごい。今度はセリフがばりばりの日常会話でまたしても判りにくかったです。それでも、台本を買って読んでみると、かえってわからない。まだ舞台を観ている方が判るような気がする。だれか、この本、翻訳して。
この舞台はウエスト・エンドに来年2001年春以降に行くことが決まったそうです。すぐにでもという話だったのをChiwetel Ejioforが「ロミオとジュリエット」のロミオ役に大抜擢でこの公演が終わるまで待つことになったのだそうです。そういうわけで来年もう一度見てみようと思っております。以上3日間だけお芝居日記を書いて、文字通り三日坊主ということに相成りました。

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劇団一跡二跳

e-mail: isseki@m5.gyao.ne.jp / 制作:岸本 匡史