2000年2月-1-
    2 February 2000
授業を途中で抜けて、パディントンPaddington駅に向かいました。11時18分発のストラットフォード・アポン・エイヴォンStratford-upon-Avonに向かうためです。イギリスと言えばシェイクスピア。その彼の生まれ故郷にロイヤル・シェイクスピア・カンパニーRoyal Shakespeare company(RSC)の本拠地があります。ロイヤル・シェイクスピア・シアターで午後2時に経営協のツワーの皆さんと会うことにしていたのでした。
イギリスに一度おいでの方なら、イギリスの地下鉄も電車も絶対と言ってもいいぐらい時間通りに動かないということはご存じでしょう。途中の駅で、乗客全員一旦降りて隣のホームの電車に乗り換えるよう指示が出たのも今では全然不思議ではない私です。時間に間に合うか心配でしたが、それ以外のトラブルは起こらず無事たった15分程度の遅れだけで目的地に到着しました。タクシーで駅から劇場まで£3。本当にきれいな街です。春から夏のシーズンには予約しないと宿が取れないよと、運転手のお兄さんはにこにこして話しかけてくれました。世界中から観光客が訪れるのでしょう。
さて、ここで我々一行を案内して下さったのはキャロ・マッケイさんMs Caro Mackay(旅公演担当官代理Dupity Director of Touring)で、非常に親切で丁寧に案内して下さいました。
最初にロイヤル・シェイクスピア・シアター。非常に見やすそうなプロセミアムになっています。舞台はその夜の蜷川さん演出の「リア王」のセットになっており、バックステージも案内していただきました。このRSCもRNT同様、レパートリーシステムになっておりますので、ここにある3つの劇場も日替わり、あるいは何日かおきに作品を入れ替えて上演します。蜷川さんのセットは非常に大きいため、他の作品の上演の際には、全部入れ替えるのではなく一部を後方等に移動してセット交換などの工夫がなされているようです。バトンもかなり使用しているので、結構入れ替えは大変な作業だとか。今月末までになってしまった「リア王」を何とか見に行きたいのですが、マチネ、金、土(日曜は休演日)は完売なのだそうです。困った。今日はスワン・シアターSwan Theatreの「かもめThe Seaull」(チェイホフAnton Chekhov)を観ることになっています。
それからスワン・シアターに移動。こちらはグローブ座を彷彿させる劇場です。 昨日の上演の際にトラブルがあったらしく突然舞台をチェックすることになったようで、スタッフが出入りしているところを客席から見学させていただきました。それから、衣装工房を特別に見せていただきました。布を染める工房から縫製室、靴、帽子の工房までみんなでぞろぞろ歩き回りました。
最後アザー・プレイスThe Other Placeに向かいました。ここはいわば小劇場で、引出式の仮設客席になっていて、いろいろな客席にすることが出来ます。実験的なスペースでもあります。照明の方が機材をチェックしている最中でした。一通り劇場を見せていただいた後、カンパニー専用のカフェで一休み。ここで改めてRSCについて伺いました。後日、まとめて書きます。
ところで劇場の収容人数について、メモを取りそびれましたので、興味のある方はRSCのホームページへ行ってみて下さい。
「かもめ」は 面白かったです。少なくともシェイクスピアの言葉より分かり易かったです。休憩時にマッケイさんがワインの差し入れをして下さって、ありがたくいただきました。こういうふうに世界中の演劇関係者を案内するのも彼女たちの仕事の一つのようです。大変お世話になりました。
私は日帰りで11時15分の電車でロンドンに向かいました。家に帰ったら2時でした。

    3 February 2000
午後の授業が休みだったので、ふと思い立ってロンドンのRSCの劇場、Barbican Theatreに向かいました。マチネで「オセロOthello」を上演しているのをチェックしていたのです。当日窓口で£15のとても良い席が運良く手に入りました。当日でも1枚だけだったらいい席が手に入りやすいのかもしれません。
「オセロ」は2年前にRNTの来日公演をセゾン劇場で見ております。(余談ですがこのとき7,000円だったと記憶しています。)そのときの「オセロ」とはまた違う演出で、私はようやくシェイクスピアが今でも新しい演出で上演され続ける訳が分かりました。今日初めて「オセロ」を面白いと思ったのです。こっちの「オセロ」は私に共感を与えてくれたのでした。
休憩時に、コーヒーとハムサンドを囓っていると、隣に座っているおばさんがとても感動した様子でしたので、思わず話しかけてみました。「イクスキューズミー、(以下は片言の英語です。)私は外国人で、シェイクスピアの英語はよく判らないのですが、あなた方イギリス人は良く判るのですか」おばさんはにこにこして、私はよく見ているので良く判るのだと答えました。そうして、このオセロはいいわよ、と興奮した口調で、彼女の感想を話してくれました。イギリス人はあまり自分から話しかけないけれど、一旦話しかけると親切に対応してくれます。因みに彼女の席は前から4番目で私から見えるところだったのですが、最後の拍手をスタンディングで送っておりました。

    5 February 2000
以前通っていた英会話学校で一緒だった縁で、妹のようにかわいがっていたちとせちゃんが帰国することになりました。来たばかりの頃は耳が慣れてなくてクラスで一言も話せなかったのですが、8か月目にはアドヴァンスのクラスになったというがんばり屋の女の子です。やはり同じ時期に知り合った韓国人のHey Wonとちとせの友達を呼んでお昼にうちでお食事会をしました。

    6 February 2000
ちとせとHey Wonを連れて、ウインザー城に行き、そのままちとせをヒースロー空港に送っていきました。ウインザーまでは車で1時間足らずです。お城の入場料は£10.50。ここのドールハウスは一見の価値があります。小雨が降っており、時間も2時半だったので列も並ばす入場できました。日本人観光客も多かったでです。私たち3人は共通の言葉が英語のため、ずっと英語で話していました。英語は拙いですが、充分お互いに言いたいことが判ります。空港でちとせを見送って、Hey Wonを最寄り駅に降ろし、さっき帰ってきました。ちとせが帰ってしまって今とっても淋しい気分です。

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劇団一跡二跳

e-mail: isseki@m5.gyao.ne.jp / 制作:岸本 匡史